text:chomonju:s_chomonju149
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text:chomonju:s_chomonju149 [2020/02/23 12:28] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:chomonju:s_chomonju149 [2020/02/24 18:08] (現在) – Satoshi Nakagawa | ||
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[[index.html|古今著聞集]] 和歌第六 | [[index.html|古今著聞集]] 和歌第六 | ||
- | ====== 149 いつのことのことにか殿上の人々歌詠み侍りけるに泰憲民部卿・・・ ====== | + | ====== 149 いつのころのことにか殿上の人々歌詠み侍りけるに泰憲民部卿・・・ ====== |
===== 校訂本文 ===== | ===== 校訂本文 ===== | ||
- | いつのことのことにか、殿上の人々、歌詠み侍りけるに、泰憲民部卿((藤原泰憲))参りあひたりければ、おのおの興ありて思へりけるに、「急ぎのことあり」とて退出すべきよし申されけるを、人々許さざりければ、「さらば、和歌を参らせ置きて((「置きて」は底本「をて」。諸本により訂正。))、身の暇(いとま)をば給はらん」と申されければ、おのおの承諾ありけり。すなはち、歌を書きて、封じて置きて、退出せられにけり。 | + | いつのころのことにか、殿上の人々、歌詠み侍りけるに、泰憲民部卿((藤原泰憲))参りあひたりければ、おのおの興ありて思へりけるに、「急ぎのことあり」とて退出すべきよし申されけるを、人々許さざりければ、「さらば、和歌を参らせ置きて((「置きて」は底本「をて」。諸本により訂正。))、身の暇(いとま)をば給はらん」と申されければ、おのおの承諾ありけり。すなはち、歌を書きて、封じて置きて、退出せられにけり。 |
披講(ひかう)の時、これを開き見るに、位署(ゐしよ)((「位署」は底本「位暑」。以下同じ。))ならびに題ばかりを書きて、奥書に「於和歌者追而可進。(和歌においては追つて進(まゐ)らすべし。)」と書きたりけり。人々感歎して、かつはやすからぬよしをも言ひけり。 | 披講(ひかう)の時、これを開き見るに、位署(ゐしよ)((「位署」は底本「位暑」。以下同じ。))ならびに題ばかりを書きて、奥書に「於和歌者追而可進。(和歌においては追つて進(まゐ)らすべし。)」と書きたりけり。人々感歎して、かつはやすからぬよしをも言ひけり。 |
text/chomonju/s_chomonju149.txt · 最終更新: 2020/02/24 18:08 by Satoshi Nakagawa