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text:uchigiki:uchigiki26 [2018/05/31 16:54] – 作成 Satoshi Nakagawatext:uchigiki:uchigiki26 [2026/01/09 12:05] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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 昔、公野聖(([[:text:yomeiuji:uji142|『宇治拾遺物語』142]]によると「空也上人」))、申すべきことによりて、一条の大殿((源雅信))に参りて、蔵人所に居るほどに、余慶僧正、参り合ひ語る間、僧正いはく、「その臂、いかに切り給ふぞ」。聖いはく、「母、もの嫉(ねた)みして、子なりける折、片枝を取りて、投げられて、地に落ちて切るとぞ、聞き侍りし。幼かりけることなれば、覚えず。かしこく左臂にて、右に候はましかば、いかにし侍らまし」など語る。 昔、公野聖(([[:text:yomeiuji:uji142|『宇治拾遺物語』142]]によると「空也上人」))、申すべきことによりて、一条の大殿((源雅信))に参りて、蔵人所に居るほどに、余慶僧正、参り合ひ語る間、僧正いはく、「その臂、いかに切り給ふぞ」。聖いはく、「母、もの嫉(ねた)みして、子なりける折、片枝を取りて、投げられて、地に落ちて切るとぞ、聞き侍りし。幼かりけることなれば、覚えず。かしこく左臂にて、右に候はましかば、いかにし侍らまし」など語る。
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 掘らするに、三・四尺までなし。五・六尺ばかり掘る。一尺ばかりなる銅の箱を掘り入れつ。銅の細きをもつてからげたり。うち放ちて、開けて見れば、八角なる軸料の水精、つゆ((「つゆ」は底本「□ユ」。一字破損。文脈により補う。))傷なきが透き通りたる、一箱入りたり。移して見れば、千二百なり。「まことにこの軸なりけり」と見ゆ。悲しく貴く思えて((「思えて」は底本「□ホエテ」。一字破損。文脈により補う。))、涙((底本「啼」))を流し、取り帰りて、経軸して、六波羅((六波羅蜜寺))にて供養奉る。くだんの経、清水寺におはしますと云々。 掘らするに、三・四尺までなし。五・六尺ばかり掘る。一尺ばかりなる銅の箱を掘り入れつ。銅の細きをもつてからげたり。うち放ちて、開けて見れば、八角なる軸料の水精、つゆ((「つゆ」は底本「□ユ」。一字破損。文脈により補う。))傷なきが透き通りたる、一箱入りたり。移して見れば、千二百なり。「まことにこの軸なりけり」と見ゆ。悲しく貴く思えて((「思えて」は底本「□ホエテ」。一字破損。文脈により補う。))、涙((底本「啼」))を流し、取り帰りて、経軸して、六波羅((六波羅蜜寺))にて供養奉る。くだんの経、清水寺におはしますと云々。
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text/uchigiki/uchigiki26.txt · 最終更新: by Satoshi Nakagawa