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text:shaseki:ko_shaseki00-00 [2018/06/30 10:51] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:shaseki:ko_shaseki00-00 [2019/05/09 22:57] (現在) – Satoshi Nakagawa | ||
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このゆゑに、雑談(ざふだん)の次(ついで)に教門を引き、戯論(けろん)の中に解行(げぎやう)を示す。これを見る人、拙き語をあざむかずして、法義をさとり、うかれたることを正さずして、因果をわきまへ、生死の郷(さと)を出づる媒(なかだち)とし、涅槃の都にいたるしるべとせよとなり。 | このゆゑに、雑談(ざふだん)の次(ついで)に教門を引き、戯論(けろん)の中に解行(げぎやう)を示す。これを見る人、拙き語をあざむかずして、法義をさとり、うかれたることを正さずして、因果をわきまへ、生死の郷(さと)を出づる媒(なかだち)とし、涅槃の都にいたるしるべとせよとなり。 | ||
- | これすなはち、愚老が志のみ。彼金を求むる者は、沙を集めてこれを取り、玉を翫(もてあそ)ぶ類(たぐひ)は、石を拾ひてこれを瑩(みが)くく。よつて、沙石集と名付く。巻は十に満ち、事は百に余れり。 | + | これすなはち、愚老が志のみ。彼金を求むる者は、沙を集めてこれを取り、玉を翫(もてあそ)ぶ類(たぐひ)は、石を拾ひてこれを瑩(みが)く。よつて、沙石集と名付く。巻は十に満ち、事は百に余れり。 |
時に弘安第二の暦、三伏の夏の天、これを集む。林下の貧士無住。 | 時に弘安第二の暦、三伏の夏の天、これを集む。林下の貧士無住。 | ||
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沙石集巻第一 | 沙石集巻第一 | ||
序 | 序 | ||
- | 夫麁言軟語みな第一義に帰し治生産業しかしなから実相 | + | 夫麁言軟語ミナ第一義ニ帰シ治生産業シカシナカラ実相 |
- | | + | |
- | 道に入れ世間浅近の賤(いやし)き事を譬として勝義の深理を知し | + | 道ニ入レ世間浅近ノ賤(イヤシ)キ事ヲ譬トシテ勝義ノ深理ヲ知シ |
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- | 思出るに随て難波江のよしあしをもえらはす藻塩草手にまかせ | + | 思出ルニ随テ難波江ノヨシアシヲモエラハス藻塩草手ニマカセ |
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- | 冥途の歩々にちかつく事を驚て黄泉の遠き路の粮(かて)をつつみ苦 | + | 冥途ノ歩々ニチカツク事ヲ驚テ黄泉ノ遠キ路ノ粮(カテ)ヲツツミ苦 |
- | 海の深き流の船をよそふへきに徒なる興言をあつめ虚き世事を | + | 海ノ深キ流ノ船ヲヨソフヘキニ徒ナル興言ヲアツメ虚キ世事ヲ |
- | 注す時にあたては光陰をおします後にをひては賢哲をはちす由な | + | 注ス時ニアタテハ光陰ヲオシマス後ニヲヒテハ賢哲ヲハチス由ナ |
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- | 其大なる意知れは諸教義ことならす修すれは萬行旨みな同き | + | 其大ナル意知レハ諸教義コトナラス修スレハ萬行旨ミナ同キ |
- | 者をや是故に雑談の次に教門をひき戯論の中に解行を示す | + | 者ヲヤ是故ニ雑談ノ次ニ教門ヲヒキ戯論ノ中ニ解行ヲ示ス |
- | 此を見人拙き語をあさむかすして法義をさとりうかれたる事をた | + | 此ヲ見人拙キ語ヲアサムカスシテ法義ヲサトリウカレタル事ヲタ |
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- | 名く巻は十にみち事は百にあまれり于時弘安第二之暦三伏 | + | 名ク巻ハ十ニミチ事ハ百ニアマレリ于時弘安第二之暦三伏 |
之夏之天集之林下貧士無住/k1-3r | 之夏之天集之林下貧士無住/k1-3r | ||
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text/shaseki/ko_shaseki00-00.1530323463.txt.gz · 最終更新: 2018/06/30 10:51 by Satoshi Nakagawa