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text:sesuisho:n_sesuisho7-083 [2022/08/17 18:40] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:sesuisho:n_sesuisho7-083 [2022/08/17 18:42] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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- | 田舎者((「田舎者」は底本「いな者」。諸本により訂正。))どもの寄り合ひ、「小野の小町((小野小町))は美人にて、桃花(たうくわ)雨を帯びたる風情とも讃め、歌の道世にすぐれ、嫗(をうな)の姿になぞらへ、よわよわと詠みたるなど讃めけるが、勿怪(もつけ)なことは、気が短慮に、酒に酔(ゑ)うては人とからかひ、垣壁(かきかべ)をも打ち破り、﨟次(らつし)がなかつた、大疵(おほきず)」と言ふ。「上戸とも下戸とも短気とも知らざりし。そちには誰が語りて聞かせたるぞ」。「関寺小町を聞き給へ。『垣に喧嘩をかけ戸には酔狂を連ねつつ((謡曲関寺小町「垣に金花を懸け、戸には水精を連ねつつ」。))』と」。 | + | 田舎者((「田舎者」は底本「いな者」。諸本により訂正。))どもの寄り合ひ、「小野の小町((小野小町))は美人にて、桃花(たうくわ)雨を帯びたる風情とも讃め、歌の道世にすぐれ、嫗(をうな)の姿になぞらへ、よわよわと詠みたるなど讃めけるが、勿怪(もつけ)なことは、気が短慮に、酒に酔(ゑ)うては人とからかひ、垣壁(かきかべ)をも打ち破り、﨟次(らつし)がなかつた、大疵(おほきず)」と言ふ。「上戸とも下戸とも短気とも知らざりし。そちには誰が語りて聞かせたるぞ」。「関寺小町((謡曲「関寺小町」))を聞き給へ。『垣に喧嘩をかけ戸には酔狂を連ねつつ((関寺小町「垣に金花を懸け、戸には水精を連ねつつ」。))』と」。 |
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