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text:sesuisho:n_sesuisho7-079 [2022/08/16 12:45] – 作成 Satoshi Nakagawatext:sesuisho:n_sesuisho7-079 [2022/08/16 12:52] (現在) Satoshi Nakagawa
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 まづ四条の橋を通るに、「これこそ謡(うたひ)に謡ふ四条の橋、あれに見ゆるは五条の橋の上候ふよ」。「さても嬉し。熊野(ゆや)((謡曲「熊野」))にある名所を見たることや。してして、その老若男女(らうにやくなんによ)といふ所は((熊野「四条五条の橋の上。老若男女貴賎都鄙。」の老若男女を地名だと思った。))、やがてこのあたりにては候はぬか」。京の案内者も一円不文字(いちゑんふもんじ)にありければ、理がすまいで返事するやう、「その老若男女は、三年(みとせ)あとの大洪水にみな流れた」と。 まづ四条の橋を通るに、「これこそ謡(うたひ)に謡ふ四条の橋、あれに見ゆるは五条の橋の上候ふよ」。「さても嬉し。熊野(ゆや)((謡曲「熊野」))にある名所を見たることや。してして、その老若男女(らうにやくなんによ)といふ所は((熊野「四条五条の橋の上。老若男女貴賎都鄙。」の老若男女を地名だと思った。))、やがてこのあたりにては候はぬか」。京の案内者も一円不文字(いちゑんふもんじ)にありければ、理がすまいで返事するやう、「その老若男女は、三年(みとせ)あとの大洪水にみな流れた」と。
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 +  渡りえてうき世の橋をながむればさても危ふく過ぎしものかな
  
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     するやう其老若男女は三年あとの大     するやう其老若男女は三年あとの大
     洪水(かうずい)にみななかれたと/n7-42r     洪水(かうずい)にみななかれたと/n7-42r
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 +     渡り得てうき世の橋を詠れは
 +     さてもあやうく過し物かな/n7-42l
  
text/sesuisho/n_sesuisho7-079.1660621528.txt.gz · 最終更新: 2022/08/16 12:45 by Satoshi Nakagawa