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text:sesuisho:n_sesuisho7-021
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text:sesuisho:n_sesuisho7-021 [2022/06/21 16:12] (現在) – 作成 Satoshi Nakagawa
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 +[[index.html|醒睡笑]] 巻7 いひ損ひはなほらぬ
 +====== 2 惣別茄子の枯るるをば百姓みなまふといふなり・・・ ======
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 +===== 校訂本文 =====
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 +[[n_sesuisho7-020|<<PREV]] [[index.html|『醒睡笑』TOP]] [[n_sesuisho7-022|NEXT>>]]
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 +惣別(そうべつ)茄子(なすび)の枯るるをば、百姓みな、「まふ」といふなり。和泉にてのことなるに、道のほとりに茄子を植うる者あり。下手らしき舞々(まひまひ)の通りあはせ、見れば大きなる徳利((底本表記「土工李」))に盃を添へてあり。ちとこれをなん望みにや思ひけん、畠(はたけ)へ立ち寄り、「さらば一節(ひとふし)舞はん」と言ふ。百姓、「門出(かどいで)悪しし」と大きに腹立(ふくりう)しけれど、とかく言ひ寄り、酒をのみ飲ませけるが、立ちて行きざまに、「さきの腹立は、互ひに根も葉もおりない」と。
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 +花塗りをした((底本この行数文字下げで小書き。花塗りは漆の上塗りのこと。))。
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 +[[n_sesuisho7-020|<<PREV]] [[index.html|『醒睡笑』TOP]] [[n_sesuisho7-022|NEXT>>]]
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 +===== 翻刻 =====
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 +  一 惣別茄子(なすび)のかるるをば百姓みなまふといふ也
 +    和泉にての事なるに道のほとりに茄子を
 +    うふる者ありへたらしき舞々(まいまい)のとをり
 +    あはせ見れば大なる土工李(とくり)に盃(さかつき)をそへ
 +    てありちとこれをなん望にやおもひけん畠(はたけ)
 +    へたちよりさらは一ふしまはんといふ百姓かど
 +    いであししと大に腹立(ふくりう)しけれどとかくいひより/n7-14r
 +
 +    酒をのみのませけるが立て行さまにさきの
 +    腹立はたがひにねもはもおりないと
 +         はなぬりをした/n7-14l
  
text/sesuisho/n_sesuisho7-021.txt · 最終更新: 2022/06/21 16:12 by Satoshi Nakagawa