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text:sesuisho:n_sesuisho2-021 [2021/06/29 12:50] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:sesuisho:n_sesuisho2-021 [2021/06/29 12:51] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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- | 信長公((織田信長))に対し、公方御謀反の時節、御出馬ありて上京放火なされしことありし。後、連一検校((杉原連一))、御前に候ひて、「今度御陣(ごぢん)、洛中の騒ぎ、上下おぢ恐れたること前代未聞」と申し上げければ、「さあらうずる。さて、その恐れたる様子は」と仰せあれば、「されば、上京に火かかると見て、二条に候ひし者の妻、まづわが子をさへ連れてのけばすむと思ひ、三つ四つなる子を背中に負ひ、走りふためき((「走りふためき」は底本「しりふためき」。諸本により訂正。))四条の橋のもとまで逃げ来たり。あまり苦しく、『ちと子を下ろして休まん』と思ひ、地の上にだうと置いて見ければ、石臼にてぞ候ひける」。 | + | 信長公((織田信長))に対し、公方((足利義昭))御謀反の時節、御出馬ありて上京放火なされしことありし。後、連一検校((杉原連一))、御前に候ひて、「今度御陣(ごぢん)、洛中の騒ぎ、上下おぢ恐れたること前代未聞」と申し上げければ、「さあらうずる。さて、その恐れたる様子は」と仰せあれば、「されば、上京に火かかると見て、二条に候ひし者の妻、まづわが子をさへ連れてのけばすむと思ひ、三つ四つなる子を背中に負ひ、走りふためき((「走りふためき」は底本「しりふためき」。諸本により訂正。))四条の橋のもとまで逃げ来たり。あまり苦しく、『ちと子を下ろして休まん』と思ひ、地の上にだうと置いて見ければ、石臼にてぞ候ひける」。 |
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text/sesuisho/n_sesuisho2-021.txt · 最終更新: 2021/06/29 12:51 by Satoshi Nakagawa