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text:chomonju:s_chomonju289 [2020/04/10 12:52] – 作成 Satoshi Nakagawatext:chomonju:s_chomonju289 [2020/04/10 15:46] (現在) – [翻刻] Satoshi Nakagawa
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 ===== 校訂本文 ===== ===== 校訂本文 =====
  
-知足院入道殿((藤原忠実))、法性寺殿((藤原忠通))と、久安のころより御仲心よからずおはしましける時、法性寺殿参らせ給ひたりけるに、こころみ申されん料(れう)にや、四枚屏風を一帖召し寄せさせ給ひて、「これに物書きて給へ」と申されたりけるに、御硯引き寄せさせ給ひて、墨をしばし磨らせ給ひて、中にも小さかりける筆を取らせ給ひて、「紫蓋之峰嵐疎」といふ句を、大文字にて四枚に書き満てさせ給ひて、進(まゐ)らせられたりければ、禅閤(ぜんかう)御覧じて、「これは重物なり」とて、やがて宝蔵に収められけるとぞ。+知足院入道殿((藤原忠実))、法性寺殿((藤原忠通。忠実の長男))と、久安のころより御仲心よからずおはしましける時、法性寺殿参らせ給ひたりけるに、こころみ申されん料(れう)にや、四枚屏風を一帖召し寄せさせ給ひて、「これに物書きて給へ」と申されたりけるに、御硯引き寄せさせ給ひて、墨をしばし磨らせ給ひて、中にも小さかりける筆を取らせ給ひて、「紫蓋之峰嵐疎」といふ句を、大文字にて四枚に書き満てさせ給ひて、進(まゐ)らせられたりければ、禅閤(ぜんかう)御覧じて、「これは重物なり」とて、やがて宝蔵に収められけるとぞ。
  
 ===== 翻刻 ===== ===== 翻刻 =====
行 14: 行 14:
   御硯引よせさせ給て墨をしはしすらせ給て中にも   御硯引よせさせ給て墨をしはしすらせ給て中にも
   ちいさかりける筆をとらせ給て紫蓋之峯嵐疎と   ちいさかりける筆をとらせ給て紫蓋之峯嵐疎と
-  云句を大文字にて四枚に書みてさせ給てまいらせられたり/s121r+  云句を大文字にて四枚に書みてさせ給てまいらせられたり/s201r
  
   けれは禅閤御覧してこれは重物なりとてやかて   けれは禅閤御覧してこれは重物なりとてやかて
-  宝蔵に収られけるとそ/s121l+  宝蔵に収られけるとそ/s201l
  
 http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/201 http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/201
  
text/chomonju/s_chomonju289.1586490753.txt.gz · 最終更新: 2020/04/10 12:52 by Satoshi Nakagawa