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text:chomonju:s_chomonju289 [2020/04/10 12:52] – 作成 Satoshi Nakagawatext:chomonju:s_chomonju289 [2020/04/10 12:55] – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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-知足院入道殿((藤原忠実))、法性寺殿((藤原忠通))と、久安のころより御仲心よからずおはしましける時、法性寺殿参らせ給ひたりけるに、こころみ申されん料(れう)にや、四枚屏風を一帖召し寄せさせ給ひて、「これに物書きて給へ」と申されたりけるに、御硯引き寄せさせ給ひて、墨をしばし磨らせ給ひて、中にも小さかりける筆を取らせ給ひて、「紫蓋之峰嵐疎」といふ句を、大文字にて四枚に書き満てさせ給ひて、進(まゐ)らせられたりければ、禅閤(ぜんかう)御覧じて、「これは重物なり」とて、やがて宝蔵に収められけるとぞ。+知足院入道殿((藤原忠実))、法性寺殿((藤原忠通。忠実の長男))と、久安のころより御仲心よからずおはしましける時、法性寺殿参らせ給ひたりけるに、こころみ申されん料(れう)にや、四枚屏風を一帖召し寄せさせ給ひて、「これに物書きて給へ」と申されたりけるに、御硯引き寄せさせ給ひて、墨をしばし磨らせ給ひて、中にも小さかりける筆を取らせ給ひて、「紫蓋之峰嵐疎」といふ句を、大文字にて四枚に書き満てさせ給ひて、進(まゐ)らせられたりければ、禅閤(ぜんかう)御覧じて、「これは重物なり」とて、やがて宝蔵に収められけるとぞ。
  
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text/chomonju/s_chomonju289.txt · 最終更新: 2020/04/10 15:46 by Satoshi Nakagawa