大和物語
桂の皇女(みこ)1)、七夕のころ、人に忍びて逢ひ給へりけり。
さて、やり給へりける。
袖をしも貸さざりしかど七夕のあかぬ別れにひぢにけるかな
かつらのみこ七夕のころ人にし のひてあひたまへりけりさてやり たまへりける 袖をしもかささりしかとたなはなたの あかぬわかれにひちにけるかな/d12l