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隆房集

57 今宵さへ忍ぶ心のなぐさまで今朝しもいとどものぞ悲しき

校訂本文

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帰る朝(あした)に、「また、いつを待つべし」ともなくて、限りもなき逢ふことを歎くことは、日ごろよりもげに苦しければ、

  今宵さへ忍ぶ心のなぐさまで今朝しもいとどものぞ悲しき

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翻刻

 かへるあしたにまたい
 つをまつへしともなくて
 かきりもなきあふことを
 なけくことは日ころよりも
 けにくるしけれは
こよひさへしのふ心のなくさまて
けさしもいととものそかなしき/s27l

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/27?ln=ja