隆房集
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かかりしほどのことなど知らせたりし人も、よしなきことゆゑに、かきこもりにしかば、「その心もわが身の上にや」といとあはれなり。頼りもなければ、むげにかき離れぬる心地して、
あかなくに離れし君が恋ひしさを言ひ合はすべき人だにもなし
かかりしほとのことなと しらせたりし人もよし なきことゆへにかきこもり/s20r
にしかはそのこころもわか身の うへにやといとあはれなりた よりもなけれはむけにかき はなれぬる心ちして あかなくにはなれし君かこひしさを いひあはすへき人たにもなし/s20l
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/20?ln=ja