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隆房集

38 かかりとて身はいたづらになりぬとも歎かじものを君し逢ひ見ば

校訂本文

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所狭(ところせ)き身柄(みがら)なる人なれば、うちあらはれて逢はむことは悪しかりぬべし。さりながらも、恋ひしき折は、「身もいたづらにならばなれ」と覚ゆれば、

  かかりとて身はいたづらになりぬとも歎かじものを君し逢ひ見ば

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翻刻

   ところせきみからなる人なれは
   うちあらはれてあはむことはあ
   しかりぬへしさりなからも
   こひしきおりは身もいたつらに
   ならはなれとおほゆれは
  かかりとて身はいたつらになりぬとも
  なけかし物をきみしあひみは/s20r

https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/20?ln=ja