醒睡笑 巻8 かすり
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有馬の湯に三日月のさし入りたれば、「月の湯治は何の病ぞ」。「道理よ。片輪なほどに」。「十五満月のときはいかが」。「片輪と片輪が寄り合う1)たらば、重病ではないか。一僧、出でて、「いや月に一度のやみを2)癒さんとて候ふよ」。
一 有馬の湯に三日月のさし入たれは月の湯 治はなんの病そ道理よ片輪なほとに 十五満月のときは如何片輪と片輪かより ろふたらば重病てはないか一僧出ていや月 に一度のやみをいやさんとて候よ/n8-42l