醒睡笑 巻8 平家
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一向不文なる者、平家を聞かんと行く。「何1)として、あの風情の耳に入ることあらんや」と、まことしからざりしが、かれ聞きて帰りぬるまま、「何と平家を聞かれたか」。「されば木平家2)は一段おもしろかりつるに、時々座頭のをめくで、くたびれた」と。
一 一向不文なる者平家をきかんと行なふとし てあの風情の耳に入事あらんやとまこと しからさりしがかれききて帰ぬるままなに と平家をきかれたかされは木平家は 一段おもしろかりつるに時々座頭のお めくでくたびれたと/n8-34r