醒睡笑 巻6 児の噂
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貧々(ひんひん)たる坊主の、眠蔵(めんざう)より餅の半分あるを持ちて児(ちご)にさし出す。受け取りざまに、
十五夜のかたわれ月はいまだ見ぬ
とありしに、師の坊、
雲に隠れてこればかりなり
一 貧々たる坊主の眠蔵より餅の半分あるを もちて児にさし出す請取さまに 十五夜のかたはれ月はいまた見ぬ とありしに師の坊 雲にかくれてこれはかりなり/n6-10r