醒睡笑 巻2 躻(うつけ)
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座頭の出居(でゐ)に宿を借りて寝(い)ねたるをうち忘れ、呼びも出ださず、つきたる餅の温かなるを、家内(かない)の人ばかり食ふ座敷へ、
餅つくと目にはさやかに見えねども杵(きね)の音にぞ驚かれぬる
一 座頭の出居にやどをかりていねたるをうち わすれよびも出さすつきたる餅のあたたか なるを家内の人はかりくふ座敷へ もちつくと目にはさやかに見えねとも 杵の音にそおとろかれぬる/n2-23r