醒睡笑 巻1 落書
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上京(かみぎやう)に誓願寺のありし時、事の悪縁によりて炎上せしが、戒光寺の釈迦堂押し借りて、「仮屋にせよや」と毀(こぼ)ち取りて、弥陀を置きたりし時、前の山科殿1)、
釈迦むりに2)弥陀に御堂を取られけりあなん3)無慚(むざう)や何とかせうと4)
一 上京に誓願寺のありし時事の悪縁 によりて炎上せしか戒光寺の尺迦堂 をしかりてかりやにせよやとこほちとり て弥陀を置たりし時前の山科(やましな)殿 釈迦むりに弥陀に御堂をとられけり あなんむさうや何とかせうと/n1-35l