醒睡笑 巻1 落書
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奈良の春日山に、朽木(くちき)のしたたかなるがころびて、いくらともなくあり。それを禰宜衆(ねぎしゆう)の中より、忍び忍び取るなどと沙汰しけるに、
風ふけば起きつ転びつ禰宜たちの夜半(よは)にやきみに1)一人行くらむ
一 奈良の春日山に朽木のしたたかなるがころ/n1-31l
ひていくらともなくありそれを禰宜衆の 中よりしのひしのひとるなとと沙汰しけるに 風ふけはをきつころひつ禰宜達の 夜半にやきみにひとり行らむ/n1-32r