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金槐和歌集

きんかいわかしゅう

概要

鎌倉幕府第3代将軍、源実朝私家集。鎌倉右大臣家集ともいう。

「金槐」の金は鎌倉の金編、槐は大臣の異称「槐門」の意。

伝本

定家所伝本

一帖663首。藤原定家が一部を書写し所持していた本。

「建暦三年十二月十八日」の日付があり、実朝22歳までの歌が収録される。

自撰説もあるが、実朝の側近が編み、定家らの手を経て、後鳥羽院あたりに奉ったと考えられている。

春(116首)・夏(38首)・秋(120首)・冬(78首)・賀(18首)・恋(141首)・旅(24首)・雑(28首)に分類されている。

昭和四年、佐々木信綱により発見された。

版本

貞享4年(1687)に刊行された本。719首からなる。部立は春・夏・秋・冬・恋・雑。

奥書に「柳営亜槐」が改編したとある。

「柳営亜槐」(将軍・大臣の意)が何者かは不明だが、鎌倉幕府4代将軍藤原頼経足利義政一条兼良などの説がある。

群書類従

定家所伝本に「一本及印本所載歌」を巻末に付したもの。印本は貞享版本を指す。

参考文献

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