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text:yotsugi:yotsugi032 [2014/08/05 16:23] – 作成 Satoshi Nakagawatext:yotsugi:yotsugi032 [2014/09/25 02:33] (現在) – [第32話 菩提院といふ所に結縁八講しけるに清少納言参りたりけり。・・・] Satoshi Nakagawa
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 +世継物語
 ====== 第32話 菩提院といふ所に結縁八講しけるに清少納言参りたりけり。・・・ ====== ====== 第32話 菩提院といふ所に結縁八講しけるに清少納言参りたりけり。・・・ ======
  
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 六月十日なれば、暑き事、世に知らぬほどなり。上達部、奥に長々と居給へり。殿上人、若き君達、なほしかり。装束(さうぞく)いとをかしくて、兵衛佐実方・長命侍従((底本「丁めいししう」))など、経営(けいめい)し、家の子にて出入りす。 六月十日なれば、暑き事、世に知らぬほどなり。上達部、奥に長々と居給へり。殿上人、若き君達、なほしかり。装束(さうぞく)いとをかしくて、兵衛佐実方・長命侍従((底本「丁めいししう」))など、経営(けいめい)し、家の子にて出入りす。
  
-義懐(よしちか)中納言、常よりも勝りておはするぞ。限りなきや。すこし聞きて帰りなどしけるに、車どもの奥になりて、出づべき方もなし。せめてせいたかり出づれば、権中納言の「やや、まかでぬるもよし」とて、うち笑ひ給へるぞ、目出度や。「五十人((枕草子「五千人」))のうちには、入らせ給はぬやうあらじ」とて帰りにけり。+義懐(よしちか)中納言、常よりも勝りておはするぞ。限りなきや。すこし聞きて帰りなどしけるに、車どもの奥になりて、出づべき方もなし。せめてせいたかり出づれば、権中納言の「やや、まかでぬるもよし」とて、うち笑ひ給へるぞ、目出度や。「五十人((枕草子「五千人」。法華経方便品に出典がある。))のうちには、入らせ給はぬやうあらじ」とて帰りにけり。
  
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text/yotsugi/yotsugi032.1407223394.txt.gz · 最終更新: 2014/08/05 16:23 by Satoshi Nakagawa