text:senjusho:m_senjusho08-32
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text:senjusho:m_senjusho08-32 [2016/09/24 18:18] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:senjusho:m_senjusho08-32 [2016/09/27 14:34] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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- | 鳥羽院の御位のはじめに、御鞠遊びのありけるに、鞠を御前に出だされんずるありさまのことをば、侍従大納言成通((藤原成通))の、その人にあたりていまそかりけるに、いかなる障(さは)りの侍りけるにや、日のたけぬるまで参り給はねば、帥大納言経信卿((源経信))のはからひにて、松の枝に鞠を付けて出だされけるに、成通の卿、参り合ひ給ひて、「悪しとよ。御世のはじめの春の鞠をば、柳の枝にこそ」とて、付け直され侍り。 | + | 鳥羽院((鳥羽天皇))の御位のはじめに、御鞠遊びのありけるに、鞠を御前に出だされんずるありさまのことをば、侍従大納言成通((藤原成通))の、その人にあたりていまそかりけるに、いかなる障(さは)りの侍りけるにや、日のたけぬるまで参り給はねば、帥大納言経信卿((源経信))のはからひにて、松の枝に鞠を付けて出だされけるに、成通の卿、参り合ひ給ひて、「悪しとよ。御世のはじめの春の鞠をば、柳の枝にこそ」とて、付け直され侍り。 |
松はいつも緑にして、春をこむる色はせちに見えざむめり。柳は春の緑、何にもまさりたるなればなり。 | 松はいつも緑にして、春をこむる色はせちに見えざむめり。柳は春の緑、何にもまさりたるなればなり。 |
text/senjusho/m_senjusho08-32.1474708696.txt.gz · 最終更新: 2016/09/24 18:18 by Satoshi Nakagawa