text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka02-05
差分
このページの2つのバージョン間の差分を表示します。
次のリビジョン | 前のリビジョン | ||
text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka02-05 [2017/10/20 14:44] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:mogyuwaka:ndl_mogyuwaka02-05 [2017/10/20 14:48] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
---|---|---|---|
行 8: | 行 8: | ||
韓信は淮陰の人なり。若き時、家貧しかりけり。 | 韓信は淮陰の人なり。若き時、家貧しかりけり。 | ||
- | 下邳といふ所に行きて、魚(いを)を釣りけるに((「釣りけるに」は、底本「イヲヲツクリケルニ」で「庵(いお)を作りけるに」か。また、書陵部本(桂宮本)・書陵部本は「家をつくりけるに(作けるに)」となっている。しかし、ここでは、もとの故事に従い、「釣りけるに」に改めた。))、漂母来て、韓信を敬ひあはれみて、おのが家に入れて休め慰む。 | + | 下邳といふ所に行きて、魚(いを)を釣りけるに((「釣りけるに」は、底本「イヲヲツクリケルニ」で「庵(いお)を作りけるに」か。また、書陵部本(桂宮本)・書陵部本は「家をつくりけるに(作けるに)」となっている。しかし、ここではもとの故事に従い、「ク」を衍字とみて、「釣りけるに」に改めた。))、漂母来て、韓信を敬ひあはれみて、おのが家に入れて休め慰む。 |
- | 食勧むること日重なりにけり。韓信、これが情けを思ひ知りて、「重く報いむ」と言ふに、漂母がいはく、「われ、王孫をあはれむゆゑに、君がことを、おろそかならざるなり。報いむことをば望まず」と答へけり。 | + | 食進むること日重なりにけり。韓信、これが情けを思ひ知りて、「重く報いむ」と言ふに、漂母がいはく、「われ、王孫をあはれむゆゑに、君がことを、おろそかならざるなり。報いむことをば望まず」と答へけり。 |
後に、韓信、楚王として、下邳に都として、漂母を召して、百金を賜ひけり。 | 後に、韓信、楚王として、下邳に都として、漂母を召して、百金を賜ひけり。 |
text/mogyuwaka/ndl_mogyuwaka02-05.txt · 最終更新: 2017/10/20 14:48 by Satoshi Nakagawa