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text:kohon:kohon051 [2014/09/21 13:25] – [第51話 西三条殿の若君、百鬼夜行に遇ふ事] Satoshi Nakagawa | text:kohon:kohon051 [2016/01/29 14:35] – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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- | 今は昔、西(さい)三条殿の若君、いみじき色好みにておはしましけり。昔の人は、大人び給ふまで、御元服などもし給はざりけるにこそ。 | + | 今は昔、西三条殿((藤原良相))の若君((藤原常行))、いみじき色好みにておはしましけり。昔の人は、大人び給ふまで、御元服などもし給はざりけるにこそ。 |
その若君、東(ひんがし)の宮に思ふ女持ちて、時々おはしけるを、殿、上、「夜歩(よるありき)きし給ふ」とて、いみじく申し給ひければ、人にも知られで、侍の馬を召して、小舎人童(こどねりわらは)一人ばかり具して、殿は西の大宮よりは東、三条よりは北なり、二条へ出でて東ざまへおはしけるに、美福門の前のほどに、東の大宮の方より、人、二・三百人ばかり、火灯して、ののしりて来。 | その若君、東(ひんがし)の宮に思ふ女持ちて、時々おはしけるを、殿、上、「夜歩(よるありき)きし給ふ」とて、いみじく申し給ひければ、人にも知られで、侍の馬を召して、小舎人童(こどねりわらは)一人ばかり具して、殿は西の大宮よりは東、三条よりは北なり、二条へ出でて東ざまへおはしけるに、美福門の前のほどに、東の大宮の方より、人、二・三百人ばかり、火灯して、ののしりて来。 |
text/kohon/kohon051.txt · 最終更新: 2018/05/27 22:38 by Satoshi Nakagawa