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text:kohon:kohon011 [2016/01/20 16:06] – [校訂本文] Satoshi Nakagawatext:kohon:kohon011 [2017/08/20 13:14] – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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 大井に住みけるころ、御門((醍醐天皇))の仰せられける、「花おもしろくなりなば、かならず御覧ぜん」と。仰せられけれど、思し忘れて、おはしまさざりければ、少将、 大井に住みけるころ、御門((醍醐天皇))の仰せられける、「花おもしろくなりなば、かならず御覧ぜん」と。仰せられけれど、思し忘れて、おはしまさざりければ、少将、
  
-  散りぬれくやしきものを大井川岸の山吹今さかりなり+  散りぬれくやしきものを大井川岸の山吹今さかりなり
  
 この季縄、病ひつきて、少しおこたりて、内裏(うち)に参りたりけり。公忠の弁((源公忠))、掃部の助にて、蔵人なりけるころの事なり。「みだり心地、いまだよくもおこたり侍らねども、心もとなくて参り侍りつる。後は知らねど、かくまで侍ること。明後日(あさて)ばかり、また参り侍らん。よき様に申させ給へ」とて、まかり出でぬ。 この季縄、病ひつきて、少しおこたりて、内裏(うち)に参りたりけり。公忠の弁((源公忠))、掃部の助にて、蔵人なりけるころの事なり。「みだり心地、いまだよくもおこたり侍らねども、心もとなくて参り侍りつる。後は知らねど、かくまで侍ること。明後日(あさて)ばかり、また参り侍らん。よき様に申させ給へ」とて、まかり出でぬ。
text/kohon/kohon011.txt · 最終更新: 2017/08/20 13:30 by Satoshi Nakagawa