ユーザ用ツール

サイト用ツール


text:kohon:kohon006

差分

このページの2つのバージョン間の差分を表示します。

この比較画面へのリンク

両方とも前のリビジョン前のリビジョン
最新のリビジョン両方とも次のリビジョン
text:kohon:kohon006 [2016/01/20 15:29] – [校訂本文] Satoshi Nakagawatext:kohon:kohon006 [2021/10/07 01:57] Satoshi Nakagawa
行 30: 行 30:
 始めつ方は、かやうに心ざしもなき様に見えたれど、後には上を去りたてまつらせ給ひて、ひたぶるにこの式部を妻(め)にせさせ給ひたりと見えたり。 始めつ方は、かやうに心ざしもなき様に見えたれど、後には上を去りたてまつらせ給ひて、ひたぶるにこの式部を妻(め)にせさせ給ひたりと見えたり。
  
-保昌((藤原保昌))に具して、丹後へ下りたるに、「明日狩りせむ」とて、者ども集ひたる夜さり、鹿のいたく鳴きたれば、「いで、あはれや。明日死なむずれば、いたく鳴くにこそ」と、心憂がりければ、「さおぼさば、狩とどめむ。よからむ歌を詠み給へ」と言はれて+保昌((藤原保昌))に具して、丹後へ下りたるに、「明日狩りせむ」とて、者ども集ひたる夜さり、鹿のいたく鳴きたれば、「いで、あはれや。明日死なむずれば、いたく鳴くにこそ」と、心憂がりければ、「さおぼさば、狩とどめむ。よからむ歌を詠み給へ」と言はれて
  
   ことはりやいかでか鹿の鳴かざらん今宵ばかりの命と思へば   ことはりやいかでか鹿の鳴かざらん今宵ばかりの命と思へば
行 81: 行 81:
   をめにせさせ給たりとみえたりやすまさに   をめにせさせ給たりとみえたりやすまさに
   くして丹後へくたりたるにあすかりせむとて   くして丹後へくたりたるにあすかりせむとて
-  ものともつとひたる夜さりしかのいたくなき+  ものともつとひたる夜さりしかのいたくなき
   たれはいてあはれやあすしなむすれはいたくな/b40 e20   たれはいてあはれやあすしなむすれはいたくな/b40 e20
  
text/kohon/kohon006.txt · 最終更新: 2021/10/07 02:00 by Satoshi Nakagawa