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text:k_konjaku:k_konjaku9-30 [2017/02/19 19:51] – 作成 Satoshi Nakagawatext:k_konjaku:k_konjaku9-30 [2021/05/04 17:11] (現在) – [巻9第30話 震旦魏郡馬生嘉運至冥途得活語 第三十] Satoshi Nakagawa
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 ====== 巻9第30話 震旦魏郡馬生嘉運至冥途得活語 第三十 ====== ====== 巻9第30話 震旦魏郡馬生嘉運至冥途得活語 第三十 ======
  
-今昔、震旦の□□((底本頭注「代ノ上唐ノトアルベシ」))代に、馬生として、嘉運と云ふ人有けり。+今昔、震旦の□□((底本頭注「代ノ上唐ノトアルベシ」))代に、魏郡の馬生として、嘉運と云ふ人有けり。
  
 貞観六年と云ふ年の正月に、家に居たる間、日晩に至て、門を出でて、忽に見るに、二の人、各馬一疋を引て、門の外に有る樹の下に立てり。嘉運、此れを見て、問て云く、「此れ、誰人ぞ」と。答て云く、「我等は、是れ東海公の使として来て、馬生を迎へむとす」と。嘉運、本より学び広く、識(さと)り有て、州里に名を知(しれ)り。常に台の使として、四方の貴客有り。多く、「此れを見む」と請ふ。此に及で、名を聞くに、此れを怪まで、使者に語て云く、「我れ、馬無し」と。使者の云く、「馬を奉て、此れを以て馬生を迎へむ」と。嘉運、即ち、樹の下にして、馬に乗て去ぬ。 貞観六年と云ふ年の正月に、家に居たる間、日晩に至て、門を出でて、忽に見るに、二の人、各馬一疋を引て、門の外に有る樹の下に立てり。嘉運、此れを見て、問て云く、「此れ、誰人ぞ」と。答て云く、「我等は、是れ東海公の使として来て、馬生を迎へむとす」と。嘉運、本より学び広く、識(さと)り有て、州里に名を知(しれ)り。常に台の使として、四方の貴客有り。多く、「此れを見む」と請ふ。此に及で、名を聞くに、此れを怪まで、使者に語て云く、「我れ、馬無し」と。使者の云く、「馬を奉て、此れを以て馬生を迎へむ」と。嘉運、即ち、樹の下にして、馬に乗て去ぬ。
text/k_konjaku/k_konjaku9-30.1487501463.txt.gz · 最終更新: 2017/02/19 19:51 by Satoshi Nakagawa