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text:k_konjaku:k_konjaku11-1 [2015/05/05 12:59] – 作成 Satoshi Nakagawatext:k_konjaku:k_konjaku11-1 [2016/05/22 11:26] (現在) – [巻11第1話 聖徳太子於此朝始弘仏法語 第一] Satoshi Nakagawa
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   伊加留加耶。度美乃乎加波乃。太衣波古曽。和加乎保岐美乃。美奈波和須礼女。((いかるがや たびのをがはの たえばこそ わがをほきみの みなはわすれめ))   伊加留加耶。度美乃乎加波乃。太衣波古曽。和加乎保岐美乃。美奈波和須礼女。((いかるがや たびのをがはの たえばこそ わがをほきみの みなはわすれめ))
  
-太子、宮に返給て後に、此の人死にけり。太子、悲び給て、此れを葬らしめ給つ。其の時の大臣等、此の事を受けずして謗る人、七人有り。太子、此の七人を□□宣はく、「彼の片岡山に行て見よ」と。然れば、行て見るに、屍無し。棺の内、甚だ馥ばし。是を見て、皆驚き怪ぶ。+太子、宮に返給て後に、此の人死にけり。太子、悲び給て、此れを葬らしめ給つ。 
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 +其の時の大臣等、此の事を受けずして謗る人、七人有り。太子、此の七人を□□宣はく、「彼の片岡山に行て見よ」と。然れば、行て見るに、屍無し。棺の内、甚だ馥ばし。是を見て、皆驚き怪ぶ。
  
 然る間、太子、鵤の宮に御坐て、妃に語ひ給ふ、「我れ、今夜世を去なむとす」と宣ひて、沐浴し洗頭し給て、浄き衣を着て、妃と床を并て臥給ぬ。明る朝に、久く起給はず。人々怪むで、大殿の戸を開て見るに、妃と共に隠れ給ひにけり。其の貌、生給へりし如し。香殊に馥ばし。年四十九也。其の終り給ふ日、黒小馬嘶き呼て、水・草を飲食ずして死ぬ。其の骸(かばね)をば埋つ。 然る間、太子、鵤の宮に御坐て、妃に語ひ給ふ、「我れ、今夜世を去なむとす」と宣ひて、沐浴し洗頭し給て、浄き衣を着て、妃と床を并て臥給ぬ。明る朝に、久く起給はず。人々怪むで、大殿の戸を開て見るに、妃と共に隠れ給ひにけり。其の貌、生給へりし如し。香殊に馥ばし。年四十九也。其の終り給ふ日、黒小馬嘶き呼て、水・草を飲食ずして死ぬ。其の骸(かばね)をば埋つ。
text/k_konjaku/k_konjaku11-1.1430798396.txt.gz · 最終更新: 2015/05/05 12:59 by Satoshi Nakagawa