text:chomonju:s_chomonju686
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| text:chomonju:s_chomonju686 [2021/01/16 23:08] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:chomonju:s_chomonju686 [2021/01/16 23:09] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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| - | 保延のころ、宰相中将なりける人の乳母、猫を飼ひけり。その猫高さ一尺、力の強くて綱を切りければ、繋ぐこともなくて、放ち飼ひけり。 | + | 保延のころ、宰相中将なりける人の乳母、猫を飼ひけり。その猫高さ一尺、力の強くて綱を切りければ、繋ぐこともなくて、放ち飼ひけり。十歳に余りける時、夜に入りて見ければ、背中に光あり。 |
| - | 十歳に余りける時、夜に入りて見ければ、背中に光あり。かの乳母、常にこの猫に向ひて、「なんぢ死なん時、われに見ゆべからず」と教へければ、いかなるゆゑにか、おぼつかなきことなり、十七になりける年、行方知らず失せにけり。 | + | かの乳母、常にこの猫に向ひて、「なんぢ死なん時、われに見ゆべからず」と教へければ、いかなるゆゑにか、おぼつかなきことなり、十七になりける年、行方知らず失せにけり。 |
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text/chomonju/s_chomonju686.1610806131.txt.gz · 最終更新: 2021/01/16 23:08 by Satoshi Nakagawa