大和物語
同じ御門1)、竜田川のもみぢ、いとおもしろきを御覧じける日、人麻呂、
竜田川もみぢ葉流る神なみの三室の山に時雨降るらし
御門、
竜田川もみぢ乱れて流るめり渡らば錦なかや絶えなん
とぞ、あそばしたりける。
をなしみかとたつたかはのもみち いとをもしろきをこらんしける日 ひとまろ たつたかわもみちはなかるかみ なみのみむろのやまにしくれふるらし みかと たつたかわもみちみたれてなか るめりわたらはにしきなかやたえなん とそあそはしたりける/d52r