隆房集
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その後、ひまなくして、逢ひ見るべくもなければ、せんかたなきままに、そのへんによなよな傍らなる古き家のほどに、空をながめしかば、軒(のき)にしのぶの茂りたるを、
いたづらにたたずむ軒のしのぶ草なれさへ袖に露なこぼしそ
そののちひまなくして あひみるへくもなけれは せんかたなきままにその へんによなよなかたはらなる ふるきいゑのほとにそらを/s29r
なかめしかはのきにしのふ のしけりたるを いたつらにたたすむのきのしのふくさ なれさへそてにつゆなこほしそ/s29l
https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002834/29?ln=ja