古今著聞集 草木第二十九
建長元年二月、前太政大臣家1)に行幸2)ありて、しばし内裏にて侍りけるころ、一院3)、梅花盛りなるよし聞こし召して、人してその梅の木に結び付けさせられける御歌。
色も香も重ねて匂へ梅の花九重になる宿のしるしに
建長元年二月前太政大臣家に行幸ありてしはし 内裏にて侍ける比一院梅花さかりなるよしきこ しめして人してその梅の木にむすひつけさせられける 御哥 色も香もかさねてにほへ梅の花九重になるやとのしるしに/s525l
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