全文検索:
- 第141段 悲田院の尭蓮上人は俗姓は三浦の某とかや双なき武者なり・・・
- 心にくくなりて、多かるなかに、寺をも住持せらるるは、「かく柔らぎたる所ありて、その益もあるにこそ」と思え侍りし。 ===== 翻刻 ===== 悲田院尭蓮上人は。俗姓は三浦のなに がしとかやさう
- 第138段 祭過ぎぬれば後の葵不用なりとて・・・
- の葵(あふひ)不用(ふよう)なり」とて、ある人の、御簾(みす)なるをみな取らせられ侍りしが、色もなく思え侍りしを、「よき人のし給ふことなれば、さるべきにや」と思ひしかど、周防内侍((平仲子))が、 か
- 第125段 人におくれて四十九日の仏事にある聖を請じ侍りしに・・・
- して、みな人、涙を流しけり。導師帰りて後、聴聞(ちやうもん)の人ども、「いつよりも、ことに今日は尊く思え侍りつる」と感じあへりし返りごとに、ある者のいはく、「何とも候へ、あれほど唐(から)の狗(いぬ)に似候
- 第111段 囲碁双六好みて明かし暮らす人は四重五逆にもまされる悪事とぞ思ふ・・・
- ぢゆうごきやく)にもまされる悪事とぞ思ふ」と、ある聖(ひじり)の申ししこと、耳にとどまりて、いみじく思え侍る。 ===== 翻刻 ===== 囲碁双六好てあかしくらす人は。四/w1-81l htt
- 第67段 賀茂の岩本橋本は業平実方なり・・・
- て尋ね侍りしに、「『実方は、御手洗(みたらし)に影の映りける所』と侍れば、橋本や、なほ水の近ければと思え侍る。吉水和尚((慈円))、 月をめで花をながめしいにしへのやさしき人はここにありはら とよみ