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- 第5話 紫式部、上東門院に歌詠み優の物にて侍りしに・・・
- せられければ、源氏は作りて参らせたりける。いよいよ心ばせすぐれてめでたき物にて侍る。 さるほどに、伊勢大輔((底本傍注「祭主輔親女也」))参りぬ。それも歌詠みの筋なれば、殿、いみじうもてなさせ給ふ。奈良... けるより、いとど歌おぼえまさりにけり。殊に、子孫さかへて、六条第弐・堀河第弐など申しける人々は、この伊勢大輔が孫なりけり。白河院は曾孫(ひこ)におはしましけり。一の宮と申しける折に、参りて見参らせけるに、... おほせ られけれはけんしは作て参らせたりけるいよいよ心はせ すくれてめてたき物にて侍る去程に伊勢大輔(祭主輔親女也)参りぬ それも歌よみのすちなれは殿いみしうもてなさせ給 ならより年に一と... りたりけるよりいとと歌おほえまさりにけり 殊子孫さかへて六条第弐堀河第弐なと申ける人々は此 伊勢大輔か孫成けり白河院はひこにおはしましけり一宮 と申けるおりにまいりて見まいらせけるに鏡を見よ/
- 第53話 伊勢の御息所七条のきさいの宮に候ひ給ひけるころ・・・
- 世継物語 ====== 第53話 伊勢の御息所七条のきさいの宮に候ひ給ひけるころ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 今は昔、伊勢の御息所、七条のきさいの宮に候ひ給ひけるころ、枇杷の大納言、忍びて通ひ給ひけり。女、いみじう忍ぶとす
- 第6話 大神宮託宣して輔親を召して・・・
- 祖父父孫祐親が御代までにいただき祀るすべら御神 かかるめづらしくいみじきことの有りければ、伊勢大輔が御祝事なり。 ===== 翻刻 ===== 今は昔太神宮たくせんしてすけちかをめして大... そりはあらしとをしれ 御そたてまつりける。さいしゆすけちか 祖父父孫祐親が御代まてにいたたきまつるすへら御神/8オ かかるめつらしくいみしきことの有けれは伊勢大輔か御 祝事也/8ウ