全文検索:
- 第50段 応長のころ伊勢国より女の鬼になりたるを率て上りたるといふことありて・・・
- 徒然草 ====== 第50段 応長のころ伊勢国より女の鬼になりたるを率て上りたるといふことありて・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 応長のころ、伊勢国より、女の鬼になりたるを率(ゐ)て上りたるといふことありて、そのころ二十日ばかり、日ごとに京・白川... と)は、このしるしを示すなりけり」といふ人も侍りし。 ===== 翻刻 ===== 応長の比伊勢国より。女の鬼に成たる を。ゐてのぼりたるといふ事ありて その比廿日ばかり日ごとに。京白川の
- 第202段 十月を神無月と言ひて神事にはばかるべきよしは記したるものなし・・・
- 当月、諸社のまつりなきゆゑに、この名あるか。 「この月、よろづの神たち、太神宮(だいじんぐう)((伊勢神宮))へ集まり給ふ」など言ふ説あれども、その本説(ほんぜつ)なし。さることならば、伊勢には、ことに祭月(さいげつ)とすべきに、その例もなし。 十月、諸社の行幸、その例も多し。ただし、多くは不吉の例なり... 名あるか。此月万の神 達。太神宮へあつまり給ふなど云説あれ ども。其本説なし。さる事ならば。伊勢 にはことに祭月とすべきに。その例もな し。十月諸社の行幸其例もおほ しただしおほくは不
- 第24段 斎王の野宮におはしますありさまこそ・・・
- に、玉垣しわたして、榊(さかき)に木綿(ゆふ)かけたるなど、いみじからぬかは。 ことにをかしきは、伊勢・賀茂・春日・平野・住吉・三輪・貴布禰・吉田・大原野・松尾・梅宮。 ===== 翻刻 ===== ... ならぬに。玉がきしわたして。さか木に ゆふかけたるなどいみじからぬかは。こと におかしきは 伊勢 賀茂 春 日 平野 住吉 三輪 貴布禰 吉田 大原野 松尾 梅宮/w1-21r http
- 第66段 岡本関白殿盛りなる紅梅の枝に鳥一双をそへてこの枝に付けて参らすべきよし・・・
- かありけん。長月ばかりに、梅の作り枝に雉を付けて、「君がためにと折る花は時しも分かぬ」といへること、伊勢物語に見えたり。作り花は苦しからぬにや。 ===== 翻刻 ===== 岡本関白殿。盛なる紅... 934_0001/he10_00934_0001_p0051.jpg もわかぬといへる事。伊勢物語にみえ たり。つくり花はくるしからぬにや/w1-52r http://archive.
- 第133段 夜の御殿は東御枕なり・・・
- ことなり。 白河院((白河天皇))は、北首に御寝(きよしん)なりけり。「北は忌むることなり。また、伊勢は南なり。太神宮の御方を御跡(おんあと)にせさせ給ふこと、いかが」と、人申しけり。 ただし、太神宮... 給へり。寝殿のしつらひ。或は 南枕常の事也。白河院は北首に 御寝なりけり。北はいむる事也。又伊勢は南 也太神宮の御方を。御跡にせさせ給ふ事 いかがと。人申けり。ただし太神宮の遥 拝は巽