text:yomeiuji:uji166
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| text:yomeiuji:uji166 [2019/11/10 13:06] – Satoshi Nakagawa | text:yomeiuji:uji166 [2025/06/07 18:35] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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| 昔、甲斐国の相撲(すまひ)、大井光遠は、ひきふとにいかめしく、力強く、足速く、見目(みめ)ことがらよりはじめて、いみじかりし相撲なり。それが妹に、年二十六・七ばかりなる女の、見目、ことがら、けはひもよく、姿も細やかなるありけり。それはのきたる家に住みけるに、それが門に、人に追はれたる男の、刀を抜きて、走り入りて、この女を質にとりて、腹に刀をさし当ててゐぬ。 | 昔、甲斐国の相撲(すまひ)、大井光遠は、ひきふとにいかめしく、力強く、足速く、見目(みめ)ことがらよりはじめて、いみじかりし相撲なり。それが妹に、年二十六・七ばかりなる女の、見目、ことがら、けはひもよく、姿も細やかなるありけり。それはのきたる家に住みけるに、それが門に、人に追はれたる男の、刀を抜きて、走り入りて、この女を質にとりて、腹に刀をさし当ててゐぬ。 | ||
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| 「おれをば殺すべけれども、御もとの死ぬべくばこそ殺さめ。おれ死ぬべかりけるに、かしこう、とく逃げてのきたるよ。大きなる鹿の角をば、膝に当てて、小さき枯木(からき)の細きなんどを折るやうにおるものを」とて、追ひ放ちてやりけり。 | 「おれをば殺すべけれども、御もとの死ぬべくばこそ殺さめ。おれ死ぬべかりけるに、かしこう、とく逃げてのきたるよ。大きなる鹿の角をば、膝に当てて、小さき枯木(からき)の細きなんどを折るやうにおるものを」とて、追ひ放ちてやりけり。 | ||
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text/yomeiuji/uji166.1573358792.txt.gz · 最終更新: by Satoshi Nakagawa
