text:yomeiuji:uji132
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| text:yomeiuji:uji132 [2019/06/24 19:09] – Satoshi Nakagawa | text:yomeiuji:uji132 [2025/05/22 10:26] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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| 今は昔、駿河前司橘季通が父に、陸奥前司則光((橘則光))といふ人ありけり。兵(つはもの)の家にはあらねども、人に所置かれ、力などぞいみじう強かりける。世に覚えなどありけり。 | 今は昔、駿河前司橘季通が父に、陸奥前司則光((橘則光))といふ人ありけり。兵(つはもの)の家にはあらねども、人に所置かれ、力などぞいみじう強かりける。世に覚えなどありけり。 | ||
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| 「いかなりつることぞ」と問へば、「この夜中ばかりに、ものへまかるとて、ここをまかり過ぎつるほどに、物の三人、『おれは、まさにまかり過ぎなんや』と申して、走り続きて詣で来つるを、『盗人なめり』と思ひ給へて、あへくらべ伏せて候ふなり。今朝見れば、なにがしを、見なしと思ひ給ふべき奴ばらにて候ひければ、『敵にてつかまつりたりけるなめり』と思ひ給ふれば、しや頭どもをまつて、かく候ふなり」と立ち居ぬ。指(をよび)をさしなど語りたれば、人々、「さてさて」と言ひて問ひ聞けば、いとど狂ふやうにして語りをる。そのときにぞ、人にゆづり得て、面(おもて)もたげられて見ける。 | 「いかなりつることぞ」と問へば、「この夜中ばかりに、ものへまかるとて、ここをまかり過ぎつるほどに、物の三人、『おれは、まさにまかり過ぎなんや』と申して、走り続きて詣で来つるを、『盗人なめり』と思ひ給へて、あへくらべ伏せて候ふなり。今朝見れば、なにがしを、見なしと思ひ給ふべき奴ばらにて候ひければ、『敵にてつかまつりたりけるなめり』と思ひ給ふれば、しや頭どもをまつて、かく候ふなり」と立ち居ぬ。指(をよび)をさしなど語りたれば、人々、「さてさて」と言ひて問ひ聞けば、いとど狂ふやうにして語りをる。そのときにぞ、人にゆづり得て、面(おもて)もたげられて見ける。 | ||
| - | 「『気色やしるからん』と、人知れず思ひたりけれど、われと名乗る者の出で来たりければ、それに譲りて止みし』と、老いて後に子どもにぞ語りける。 | + | 「『気色やしるからん』と、人知れず思ひたりけれど、われと名乗る者の出で来たりければ、それに譲りて止みし」と、老いて後に子どもにぞ語りける。 |
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text/yomeiuji/uji132.1561370966.txt.gz · 最終更新: by Satoshi Nakagawa
