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徒然草
第237段 柳筥に据ゆる物は縦さま横さま物によるべきにや・・・
校訂本文
柳筥(やないばこ)に据ゆる物は、縦さま、横さま、物によるべきにや。
「巻物などは、縦さまに置きて、木のあはひより、紙ひねりを通して結ひ付く。硯も縦さまに置きたる。筆転ばず、よし」と、三条右大臣殿、仰せられき。
勘解由小路の家の能書の人々は、かりにも縦さまに置かるることなし。必ず横さまに据ゑられ侍りき。
翻刻
柳筥にすゆるものは。たてさま横様 物によるべきにや。巻物などはたてさま にをきて。木のあはひより。紙ひねりを通 してゆひつく。硯もたてさまに置 たる。ふでころばずよしと。三条右大臣殿 仰られき。懈解由小路の家の能書 の人々は。かりにもたてさまにをかるる事/k2-70r
なし。必横様にすへられ侍りき/k2-70l
http://archive.wul.waseda.ac.jp/kosho/he10/he10_00934/he10_00934_0002/he10_00934_0002_p0070.jpg
text/turezure/k_tsurezure237.txt.txt · 最終更新: 2018/11/20 21:54 by Satoshi Nakagawa