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text:sesuisho:n_sesuisho4-019 [2021/11/20 16:23] – 作成 Satoshi Nakagawatext:sesuisho:n_sesuisho4-019 [2022/08/27 16:14] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa
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-九重の内、油の小路通りに、何事やらん雑人集まり、かまびすしくものあらがふ体(てい)あり。沼の藤六((沼藤六))行きあはせ、立ち寄り様子を聞きゐたるに、一方は丹波より荏(え)をもちて売りにのぼりたる商人なり。一方は京の油屋にて亭主なり。+九重の内、油の小路通りに、何事やらん雑人集まり、かまびすしくものあらがふ体(てい)あり。沼の藤六((沼藤六・野間藤六))行きあはせ、立ち寄り様子を聞きゐたるに、一方は丹波より荏(え)をもちて売りにのぼりたる商人なり。一方は京の油屋にて亭主なり。
  
 亭主は荏を簸(ひ)て買はんと言ふ。丹波の者は、「昔より簸ずに売りつけたり。今さら何事に簸ては売る((「売る」は底本「える」。諸本により訂正。))まい」と言ふ。口論果てず、時に藤六近ごろ((「近ごろ」は底本「〓比」。〓は判読不明。諸本により補う。))さし出でなれども、洛外にてはともあれかくもあれ、京の内ならば、なかなか簸て取ることはなるまい。その子細は、いろはに、『ゑひもせず京((「え簸もせず京」。いろはかるたは最後が京で終わる。))』とさだまれり。簸ずに買へ」と。 亭主は荏を簸(ひ)て買はんと言ふ。丹波の者は、「昔より簸ずに売りつけたり。今さら何事に簸ては売る((「売る」は底本「える」。諸本により訂正。))まい」と言ふ。口論果てず、時に藤六近ごろ((「近ごろ」は底本「〓比」。〓は判読不明。諸本により補う。))さし出でなれども、洛外にてはともあれかくもあれ、京の内ならば、なかなか簸て取ることはなるまい。その子細は、いろはに、『ゑひもせず京((「え簸もせず京」。いろはかるたは最後が京で終わる。))』とさだまれり。簸ずに買へ」と。
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