ユーザ用ツール

サイト用ツール


text:sesuisho:n_sesuisho3-066
no way to compare when less than two revisions

差分

このページの2つのバージョン間の差分を表示します。


text:sesuisho:n_sesuisho3-066 [2021/10/17 13:24] (現在) – 作成 Satoshi Nakagawa
行 1: 行 1:
 +[[index.html|醒睡笑]] 巻3 不文字
 +====== 47 一宇の御堂造立すでに成就し棟札を書かんと・・・ ======
 +
 +===== 校訂本文 =====
 +
 +[[n_sesuisho3-065|<<PREV]] [[index.html|『醒睡笑』TOP]] [[n_sesuisho3-067|NEXT>>]]
 +
 +一宇の御堂(みだう)造立(ざうりふ)すでに成就し、「棟札(むなふだ)を書かん」と法印出でて筆を染め言はれけるは、「この表に、あらゆる仏菩薩(ぶつほさつ)、並びに日本の神々を書き付くるは」とあれば、かの大工、「わたくしをも諸神のうちへ入れてあそばし候へ」と言ふ。法印、大きに笑はせ給ひ、「何とてさやうに道もなきことを言ふぞ」と尋ねられし時、「われも神の内なるまま、苦しからず」。「何として神にはなりたるや」と尋ねらるるに、大工かしこまり、「わたくしこそ若狭の守(かみ)にて候ふほどに」。
 +
 +[[n_sesuisho3-065|<<PREV]] [[index.html|『醒睡笑』TOP]] [[n_sesuisho3-067|NEXT>>]]
 +
 +===== 翻刻 =====
 +
 +  一 一宇の御堂造立(ざうりう)すてに成就し棟札(むなふだ)
 +    をかかんと法印出て筆をそめいはれけるは
 +    此おもてにあらゆる仏菩薩(ほさつ)ならひに
 +    日本の神々をかきつくるはとあれはかの
 +    大工わたくしをも諸神のうちへいれてあ
 +    そばし候へといふ法印大きにわらはせ給
 +    ひ何とてさやうにみちもなき事をいふそ/n3-29r
 +
 +    とたつねられし時われも神の内なるまま
 +    くるしからすなにとして神にはなりたる
 +    やとたつねらるるに大工かしこまりわたくし
 +    こそ若狭のかみにて候ほどに/n3-29l
  
text/sesuisho/n_sesuisho3-066.txt · 最終更新: 2021/10/17 13:24 by Satoshi Nakagawa