text:kohon:kohon009
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| text:kohon:kohon009 [2016/01/20 15:58] – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | text:kohon:kohon009 [2025/12/01 12:17] (現在) – Satoshi Nakagawa | ||
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| 今は昔、紫式部、上東門院((一条天皇中宮彰子))に歌読み優の者にて候ふに、大斎院((選子内親王))より、春つ方、「つれづれに候ふに、さりぬべき物語や候ふ」と尋ね申させ給ひければ、御草子どもとり出ださせ給ひて、「いづれをか参らすべき」など、選り出ださせ給ふに、紫式部、「みな目慣れて候ふに、新しく作りて参らせさせ給ひつかし」と申しければ、「さらば、作れかし」と仰せられければ、源氏は作りて参らせたりけるとぞ。 | 今は昔、紫式部、上東門院((一条天皇中宮彰子))に歌読み優の者にて候ふに、大斎院((選子内親王))より、春つ方、「つれづれに候ふに、さりぬべき物語や候ふ」と尋ね申させ給ひければ、御草子どもとり出ださせ給ひて、「いづれをか参らすべき」など、選り出ださせ給ふに、紫式部、「みな目慣れて候ふに、新しく作りて参らせさせ給ひつかし」と申しければ、「さらば、作れかし」と仰せられければ、源氏は作りて参らせたりけるとぞ。 | ||
| - | いよいよ心ばせすぐれて、めでたきものにて候ふほどに、伊勢大輔参りぬ。それも歌詠みの筋なれば、殿、いみじうもてなされ給ふ。奈良より年に一度、八重桜を折りて持て参るを、紫式部、「今年は大輔に譲り候らはむ」とて、譲りければ、取り次ぎて参らするに、殿、「遅し、遅し」と仰せらるる御声につきて、 | + | いよいよ心ばせすぐれて、めでたきものにて候ふほどに、伊勢大輔参りぬ。それも歌詠みの筋なれば、殿、いみじうもてなさせ給ふ。奈良より年に一度、八重桜を折りて持て参るを、紫式部、取り次ぎて参らせなど、歌詠みけるに、式部、「今年は大輔に譲り候はむ」とて、譲りければ、取り次ぎて参らするに、殿、「遅し、遅し」と仰せらるる御声につきて、 |
| いにしへの奈良のみやこの八重桜今日九重に匂ひぬるかな | いにしへの奈良のみやこの八重桜今日九重に匂ひぬるかな | ||
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| くれてめてたきものにてさふらふほとに伊勢 | くれてめてたきものにてさふらふほとに伊勢 | ||
| 大輔まいりぬそれもうたよみのすちなれはとの | 大輔まいりぬそれもうたよみのすちなれはとの | ||
| - | いみしうもてなされ給ならよりとしに一度やへさ | + | いみしうもてなさせ給ならよりとしに一度やへさ |
| - | くらををりてもてまいるをむらさき式部ことしは | + | くらををりてもてまいるをむらさき式部とりつき |
| + | てまいらせなとうたよみけるに式部ことしは | ||
| 大輔にゆつり候はむとてゆつりけれはとりつきてまい | 大輔にゆつり候はむとてゆつりけれはとりつきてまい | ||
| らするにとのをそしをそしとおほせらるる御こゑに/b48 e24 | らするにとのをそしをそしとおほせらるる御こゑに/b48 e24 | ||
text/kohon/kohon009.1453273125.txt.gz · 最終更新: by Satoshi Nakagawa
