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text:kara:m_kara001 [2014/11/03 13:04] Satoshi Nakagawatext:kara:m_kara001 [2025/11/17 11:04] (現在) Satoshi Nakagawa
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-====== 第1話 王子猷山陰といふ所に住みけり・・・ ======+唐物語 
 +====== 第1話 王子猷山陰といふ所に住みけり・・・ ======
  
 ===== 校訂本文 ===== ===== 校訂本文 =====
  
-昔、王子猷、山陰といふ所に住みけり。世の中のわたらひにほだされずして、ただ春の花・秋の月にのみ心を澄ましつつ、多くの年月を送りけり。+[[index.html|『唐物語』TOP]] [[m_kara002|NEXT>>]]
  
-とに触れて、情深き人なければ、月光清くすまじき夜、一人起きゐて、なぐさめがくや思えけん、高瀬舟竿差しつつ、心にまかせて戴安道を尋ね行に、道ほど遥かにて、夜も明け、も傾(かたぶ)きぬる、本意(ほい)ならずや思ひけむ、かくとも言はで、門(かど)のもとより立ち帰りけるを、「いかに」と問ふ人あければ、+昔、王子猷((王徽之))、山陰いふ所住みけり。世中のわたらひにほだれずして、ただ春の花・秋の月のみ心を澄ましつつ、くの月をりけり
  
-  もろともに月見んとこそ急ぎつれ必ず人に逢はむものかな((「な」底本「恋し」。諸本により訂正))+ことに触れて、情け深き人なりければ、月の光清くすさまじき夜、一人起きゐて、なぐさめがたくや思えけん、高瀬舟に竿差しつつ、心にまかせて戴安道((戴逵))を尋ね行くに、道のほど遥かにて、夜も明け、月も傾(かたぶ)きぬるを、本意(ほい)ならずや思ひけむ、かくとも言はで、門(かど)のもとより立ち帰りけるを、「いかに」と問ふ人ありければ、 
 + 
 +  もろともに月見んとこそ急ぎつれ必ず人に逢はむものかは
  
 とばかり言ひて、つひに帰りぬ。心の数寄(すき)たるほどは、これ((底本「たれ」。諸本により訂正))にて思ひ知るべし。 とばかり言ひて、つひに帰りぬ。心の数寄(すき)たるほどは、これ((底本「たれ」。諸本により訂正))にて思ひ知るべし。
  
 戴安道は剡県といふ所に住みけり。この人の年来(としごろ)の友なり。同じさまに心を澄ましたる人にてなん侍りける。 戴安道は剡県といふ所に住みけり。この人の年来(としごろ)の友なり。同じさまに心を澄ましたる人にてなん侍りける。
 +
 +[[index.html|『唐物語』TOP]] [[m_kara002|NEXT>>]]
  
 ===== 翻刻 ===== ===== 翻刻 =====
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   ゆくにみちの程はるかにて夜もあけ月もか   ゆくにみちの程はるかにて夜もあけ月もか
   たふきぬるをほいならすや思ひけむかくとも   たふきぬるをほいならすや思ひけむかくとも
-  いはてかとのもとよりたちかへりけるをいかにととふ/m305+  いはてかとのもとよりたちかへりけるをいかにととふ/m305・k4l 
 + 
 +https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100182415/4?ln=ja
  
   人ありけれは   人ありけれは
     もろともにつきみんとこそいそきつれ     もろともにつきみんとこそいそきつれ
-    かならす人にあはむものか恋し+    かならす人にあはむものか
   とはかりいひてつゐにかへりぬ心のすきたる程   とはかりいひてつゐにかへりぬ心のすきたる程
   はたれにておもひしるへし戴安道は剡県(センケン)と   はたれにておもひしるへし戴安道は剡県(センケン)と
   いふ所にすみけりこの人のとしころのとも也   いふ所にすみけりこの人のとしころのとも也
   おなしさまに心をすましたる人にてなん侍   おなしさまに心をすましたる人にてなん侍
-  ける/m306+  ける/m306・k5r
  
 +https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100182415/5?ln=ja
text/kara/m_kara001.1414987480.txt.gz · 最終更新: by Satoshi Nakagawa