ユーザ用ツール

サイト用ツール


text:jojin:s_jojin1-05

差分

このページの2つのバージョン間の差分を表示します。

この比較画面へのリンク

次のリビジョン
前のリビジョン
text:jojin:s_jojin1-05 [2017/02/11 00:16] – 作成 Satoshi Nakagawatext:jojin:s_jojin1-05 [2025/10/11 21:33] (現在) Satoshi Nakagawa
行 1: 行 1:
 成尋阿闍梨母集 成尋阿闍梨母集
-====== 巻(5) その朝文おこせ給へるつらけれど急ぎ見れば・・・ ======+====== 巻(5) その朝文おこせ給へるつらけれど急ぎ見れば・・・ ======
  
 ===== 校訂本文 ===== ===== 校訂本文 =====
 +
 +[[s_jojin1-04|<<PREV]] [[index.html|『成尋阿闍梨母集』TOP]] [[s_jojin1-06|NEXT>>]]
  
 その朝(あした)、文(ふみ)おこせ給へる。つらけれど、急ぎ見れば、「夜(よ)のほど、何事か。昨日の御文見て、夜もすがら、涙も止まらず侍りつる」とあり。見るに、文字もたしかに見えず、涙のひまもなく過ぎて見ず。 その朝(あした)、文(ふみ)おこせ給へる。つらけれど、急ぎ見れば、「夜(よ)のほど、何事か。昨日の御文見て、夜もすがら、涙も止まらず侍りつる」とあり。見るに、文字もたしかに見えず、涙のひまもなく過ぎて見ず。
行 10: 行 12:
 心もなきやうにて、何方(いづかた)西なども思えず。目も霧渡り、夢の心地して、暗らしたる、またの朝、京より人来て、「今宵の夜中ばかり、出で給ひぬ」と言ふ。起き上がられで、言はむ方なく悲し。 心もなきやうにて、何方(いづかた)西なども思えず。目も霧渡り、夢の心地して、暗らしたる、またの朝、京より人来て、「今宵の夜中ばかり、出で給ひぬ」と言ふ。起き上がられで、言はむ方なく悲し。
  
-またの朝に文あり。目も見開けられねど、見れば、「『参らむ』と思ひ侍れど、夜中ばかりに詣(ま)で来つれば、かへがへ静心(しづごころ)なく」とあり。目も暗れて、心地もまどふや((底本「本ママう落歟」と傍書。))なるに、送りの人々、集まりて慰むるに、ゆゆしう思ゆ。+またの朝に文あり。目も見開けられねど、見れば、「『参らむ』と思ひ侍れど、夜中ばかりに詣(ま)で来つれば、す静心(しづごころ)なく」とあり。目も暗れて、心地もまどふや((底本「本ママう落歟」と傍書。))なるに、送りの人々、集まりて慰むるに、ゆゆしう思ゆ。
  
 やがて、「八幡(やはた)と申す所まで、船に乗り給ひぬ」と聞くにも、おぼつかなさ、言ふ方なき。 やがて、「八幡(やはた)と申す所まで、船に乗り給ひぬ」と聞くにも、おぼつかなさ、言ふ方なき。
行 21: 行 23:
  
   しひて行く船路を惜しむ別れ路に涙もえこそ留めざりけれ   しひて行く船路を惜しむ別れ路に涙もえこそ留めざりけれ
 +
 +[[s_jojin1-04|<<PREV]] [[index.html|『成尋阿闍梨母集』TOP]] [[s_jojin1-06|NEXT>>]]
  
 ===== 翻刻 ===== ===== 翻刻 =====
行 44: 行 48:
   めもくれて心ちもまとふや(本ママう落歟)なるにおく   めもくれて心ちもまとふや(本ママう落歟)なるにおく
   りの人々あつまりてなくさむるに/s12l   りの人々あつまりてなくさむるに/s12l
 +
 +https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002873/12?ln=ja
  
   ゆゆしうおほゆやかてやはたと申所まて   ゆゆしうおほゆやかてやはたと申所まて
行 63: 行 69:
     しゐて行ふなちををしむわかれちに     しゐて行ふなちををしむわかれちに
     なみたもえこそととめさりけれ/s13l     なみたもえこそととめさりけれ/s13l
 +
 +https://kokusho.nijl.ac.jp/biblio/100002873/13?ln=ja
  
text/jojin/s_jojin1-05.1486739764.txt.gz · 最終更新: by Satoshi Nakagawa