text:ima:s_ima004
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| text:ima:s_ima004 [2014/12/13 18:56] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:ima:s_ima004 [2026/02/09 14:07] (現在) – Satoshi Nakagawa | ||
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| ある殿上人、古き宮ばらへ、夜更くるほどに参りて、北の対(たい)の馬道(めんだう)にたたずみけるに、局に降るる人の気色、あまたしければ、引き隠れて覗きけるに、御局の遣水(やりみづ)に蛍の多くすだきけるを見て、先に立ちたる女房の、「蛍火乱れ飛んで」とうち眺めたるに、次なる人、「夕殿に蛍飛んで」と口ずさむ。尻に立ちたる人、「隠れぬ物は夏虫の」と華やかにひとりごちたる、とりどりにやさしくもおもしろくて、この男、何となく節なからむも本意(ほい)なくて、鼠鳴(ねずな)きをし出でたりける。 | ある殿上人、古き宮ばらへ、夜更くるほどに参りて、北の対(たい)の馬道(めんだう)にたたずみけるに、局に降るる人の気色、あまたしければ、引き隠れて覗きけるに、御局の遣水(やりみづ)に蛍の多くすだきけるを見て、先に立ちたる女房の、「蛍火乱れ飛んで」とうち眺めたるに、次なる人、「夕殿に蛍飛んで」と口ずさむ。尻に立ちたる人、「隠れぬ物は夏虫の」と華やかにひとりごちたる、とりどりにやさしくもおもしろくて、この男、何となく節なからむも本意(ほい)なくて、鼠鳴(ねずな)きをし出でたりける。 | ||
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| 包めども隠れぬ物は夏虫の身より余れる思ひなりけり | 包めども隠れぬ物は夏虫の身より余れる思ひなりけり | ||
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| ===== 翻刻 ===== | ===== 翻刻 ===== | ||
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| のやり水にほたるのおほくすたきけるをみてさきに | のやり水にほたるのおほくすたきけるをみてさきに | ||
| たちたる女房の蛍火みたれ飛てとうちなかめたるに/s6l | たちたる女房の蛍火みたれ飛てとうちなかめたるに/s6l | ||
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| つきなる人夕殿にほたるとんてとくちすさむしりに | つきなる人夕殿にほたるとんてとくちすさむしりに | ||
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| つつめともかくれぬ物は夏虫の身よりあまれるおもひ成けり/s7l | つつめともかくれぬ物は夏虫の身よりあまれるおもひ成けり/s7l | ||
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text/ima/s_ima004.txt · 最終更新: by Satoshi Nakagawa
