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text:chomonju:s_chomonju324

古今著聞集 好色第十一

324 ある宮腹に忍びて参り通ひ給ふしかるべき上達部おはしけり・・・

校訂本文

ある宮腹に忍びて参り通ひ給ふ、しかるべき上達部おはしけり。君も忍び、われも人目をつつみ給ふとて、うとくや御仲のなりにけん、宮より、

  忍ぶかなたかまの山の峰にゐる雲のよそにてありし昔を

いとあはれに思したりければ、さだめてまた御心あらたまりにけんかし。

翻刻

ある宮はらに忍てまいりかよひ給しかるへき上達部
をはしけり君もしのひ我も人目をつつみ給とてうとくや/s224l

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/224

御中のなりにけん宮より
 しのふかなたかまの山のみねにゐる雲のよそにてありし昔を
いとあはれにおほしたりけれはさためて又御心あらたまり
にけんかし/s225r

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/225

text/chomonju/s_chomonju324.txt · 最終更新: 2020/04/20 18:31 by Satoshi Nakagawa