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text:chomonju:s_chomonju315

古今著聞集 好色第十一

315(序) 伊弉諾伊弉冉二の神礙馭慮島におりゐてともに夫婦となり給ふ時・・・

校訂本文

伊弉諾(いざなき)・伊弉冉(いざなみ)二の神、礙馭慮島(おのころじま)におりゐて、ともに夫婦となり給ふ時、陰神(めがみ)まづ、「よきかな」と唱へ給ふ。一書にいはく、「鵲〓1)飛び来たりて、その首尾を動かすを見て、二神学びて、交はることを得たり」。それよりこのかた、婚嫁の因縁浅からずなりにけり。

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  好色第十一
伊弉諾伊弉冉二の神礙馭慮島におりゐてともに
夫婦と成給時陰神先よきかなととなへ給一書云
鵲〓飛来てその首尾をうこかすをみて二神まなひ
てましはる事をえたりそれよりこのかた婚嫁の因縁あ
さからすなりにけり/s219r

http://kotenseki.nijl.ac.jp/biblio/100190287/viewer/219

1)
〓は食へんに鳥。『日本書紀』では鶺鴒(せきれい)。
text/chomonju/s_chomonju315.txt · 最終更新: 2020/04/17 21:29 by Satoshi Nakagawa