text:chomonju:s_chomonju082
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text:chomonju:s_chomonju082 [2020/01/28 16:09] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:chomonju:s_chomonju082 [2020/01/28 16:17] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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- | 匡房中納言((大江匡房))は、太宰権帥になりて任に赴かれたりけるに、道理にて取りたる物をば舟一艘に積み、非道にて取りたる物をばまた一艘に積みて上(のぼ)られけるに、道理の舟は入海してけり。非道の舟、平らかに着きてければ、江帥(がうのそつ)言はれけるは、「世は早く末になりにたり。人いたく正直なるまじきなり」とぞ侍りける。 | + | 匡房中納言((大江匡房))は、太宰権帥になりて任に赴かれたりけるに、道理にて取りたる物をば舟一艘に積み、非道にて取りたる物をばまた一艘に積みて上(のぼ)られけるに、道理の舟は入海してけり。非道の舟、平らかに着きてければ、江帥(がうのそつ)言はれけるは、「世は早く末になりにたり。人いたく正直なるまじきなり」とぞ侍りける。それを悟らむがために、かく積みて上らせられけるにや。 |
- | それを悟らむがために、かく積みて上らせられけるにや。昔中ごろだにかやうに侍りけり。末代よくよく用心あるべきことなり。 | + | 昔中ごろだにかやうに侍りけり。末代よくよく用心あるべきことなり。 |
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text/chomonju/s_chomonju082.1580195361.txt.gz · 最終更新: 2020/01/28 16:09 by Satoshi Nakagawa