text:chomonju:s_chomonju027
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text:chomonju:s_chomonju027 [2015/03/10 20:32] – 作成 Satoshi Nakagawa | text:chomonju:s_chomonju027 [2015/03/10 20:32] – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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この勤め三年になりにけれども、しるしなかりければ、権現を恨み参らせて、うち臥したる夢に、「汝が恨むるところ、そのいはれなきにあらねども、先世の報いを知るべきなり。汝は日高川の魚にてありしなり。彼の河の橋を道者渡るとて、『南無大悲三所権現』と、上下の諸人、唱へ奉る声を聞きて、その縁によりて、魚鱗の身をあらためて、たまたま受けがたき人身を得たり。この斎灯の光に当る縁をもて、また来世に明眼を得て、次第に昇進すべきなり。このことをわきまへずして、みだりに我を恨むる、愚かなり」と、恥ぢしめ給ふと見て覚めにけり。 | この勤め三年になりにけれども、しるしなかりければ、権現を恨み参らせて、うち臥したる夢に、「汝が恨むるところ、そのいはれなきにあらねども、先世の報いを知るべきなり。汝は日高川の魚にてありしなり。彼の河の橋を道者渡るとて、『南無大悲三所権現』と、上下の諸人、唱へ奉る声を聞きて、その縁によりて、魚鱗の身をあらためて、たまたま受けがたき人身を得たり。この斎灯の光に当る縁をもて、また来世に明眼を得て、次第に昇進すべきなり。このことをわきまへずして、みだりに我を恨むる、愚かなり」と、恥ぢしめ給ふと見て覚めにけり。 | ||
- | その後、懺悔して、一期を限りてこの役を勤めけるほどに、眼も開きにけり/s25l | + | その後、懺悔して、一期を限りてこの役を勤めけるほどに、眼も開きにけり。 |
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text/chomonju/s_chomonju027.txt · 最終更新: 2020/01/14 13:18 by Satoshi Nakagawa