text:chomonju:s_chomonju003
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| text:chomonju:s_chomonju003 [2020/01/06 21:18] – Satoshi Nakagawa | text:chomonju:s_chomonju003 [2020/01/12 23:28] (現在) – [校訂本文] Satoshi Nakagawa | ||
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| 延長八年六月廿九日夜、貞崇(ぢやうそう)法師、勅を承りて、清涼殿に候ひて、念仏し侍りけるに、夜、やうやう深(ふ)けて、東の庇に、大なる人の歩む音聞こえけり。貞崇、簾をかき上げて見ければ、歩み帰る音して人見えず。 | 延長八年六月廿九日夜、貞崇(ぢやうそう)法師、勅を承りて、清涼殿に候ひて、念仏し侍りけるに、夜、やうやう深(ふ)けて、東の庇に、大なる人の歩む音聞こえけり。貞崇、簾をかき上げて見ければ、歩み帰る音して人見えず。 | ||
| - | その後、また小人の歩み来る声す。やうやう近くなりて、女声にて、「何によりて候ふぞ」と問ひければ、貞崇、勅を承はりて候ふよしを答ふ。小人の言ひけるは、「先のたび、汝、大般若の御読経つかうまつりしに、験ありき。始め歩み来たりつる物は邪気なり。かの経によりて、足焼損じて調伏せられぬ。後のたびの金剛般若の御読経奉仕の時は、験なかりき。このよしを奏聞して、大般若の御読をつとめよ。我はこれ稲荷神なり」とて、失せ給ひぬ。貞崇、このよしを奏聞し侍りけり。 | + | その後、また小人の歩み来る声す。やうやう近くなりて、女声にて、「何によりて候ふぞ」と問ひければ、貞崇、勅を承はりて候ふよしを答ふ。小人の言ひけるは、「先のたび、汝、大般若((大般若経))の御読経つかうまつりしに、験ありき。始め歩み来たりつる物は邪気なり。かの経によりて、足焼損じて調伏せられぬ。後のたびの金剛般若の御読経奉仕の時は、験なかりき。このよしを奏聞して、大般若の御読をつとめよ。我はこれ稲荷神なり」とて、失せ給ひぬ。貞崇、このよしを奏聞し侍りけり。 |
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text/chomonju/s_chomonju003.1578313128.txt.gz · 最終更新: by Satoshi Nakagawa
