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- 658 嘉保二年八月二十八日上皇鳥羽殿にて前栽合ありけり・・・ @text:chomonju
- x.html|古今著聞集]] 草木第二十九 ====== 658 嘉保二年八月二十八日上皇鳥羽殿にて前栽合ありけり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 嘉保二年八月二十八日、上皇((白河上皇))、鳥羽殿にて前栽合(せんざいあはせ)ありけり。兼日(けんじつ)に方人を分かたれけり。公卿・殿上人・蔵人所の衆・御随身... 。諸本により訂正。))数さしの興はとどめられけり。しかうして灯台など美麗にて、銀の皿をすゑたりけり。前栽五つ・長櫃、武者所おのおの二人かきて階(はし)の西にこれを置く。透長櫃に丹青をほどこして、作花(つく... るにや、すこぶる面目なくぞ侍りける。やや久しくして、小灯台を殿上の六位して立てさせたりけり。その後、前栽五つ・長櫃を供す。おのおの錦の打敷(うちしき)あり。洲浜(すはま)の上にませを結ひて、前栽を植ゑたり
- 第1話 大斎院の事 @text:kohon
- 。 夜の更けにたれば人影もせず。東の塀の戸より入りて、東の対の北表の軒にみそかに居て見れば、御前の前栽、心にまかせて高く生ひ茂りたり。「つくろふ人も無きにや」とあはれに見ゆ。露は月の光に照らされてきらめ
- 巻24第31話 延喜御屏風伊勢御息所読和歌語 第卅一 @text:k_konjaku
- 伊衡は、仰を承(うけたまはり)て、御息所の家に行て見れば、五条渡なる所也。庭の木立ち極て木暗くて、前栽極く可咲く殖たり。庭は苔・砂青み渡たり。三月許の事なれば、前の桜おもしろ((底本言偏に慈))く栄へ、
- 巻7第6話(83) 嫉妬の心無き人の事 @text:shaseki
- て、やさしき女房なりけり。心ざしや薄かりけん、「ことのついでを求めて、鎌倉へ送らばや」と思ひて、この前栽(せんざい)の鞠(まり)のかかりの四本の木を、一首に詠み給へ。ならずは送り奉るべし」と男に言はれて、... エ テヤサシキ女房ナリケリ心サシヤウスカリケン事ノ次テヲモトメ テ鎌倉ヘ送ラハヤト思ヒテコノ前栽ノ鞠ノカカリノ四本ノ木 ヲ一首ニヨミ給ヘナラスハヲクリタテマツルヘシト男ニイハレテ 桜サ
- 1の56 同院年経世変りてのち秋の夕暮に階近く出でさせ給ひて・・・ @text:jikkinsho
- ho01-55|前話]]参照))、年経(へ)、世変りてのち、秋の夕暮に階(はし)近く出でさせ給ひて、前栽御覧ぜられけるに、いにしへを思ひ出でて、「三条殿に虫の鳴きしこそ」と仰せ出だされたりければ、人々静ま... ===== 翻刻 ===== 同院年ヘ世カハリテ後、秋ノ夕暮ニハシチカク出サセ 給テ、前栽御覧セラレケルニ、古ヘヲ思出テ、三条殿ニ虫 ノ鳴シコソト仰出サレタリケレハ、人々シツマリテ哀ニ
- 巻3第15話 摩竭提国王燼杭太子語 第(十五) @text:k_konjaku
- 眷属は、衣裳を染め張り、青・黄・赤・白の色を尽して、薄く濃く調ふ。 既に其の日に成て、各南殿の前の前栽の中の池の淀みにして、或は船に乗て梶を取り、或は筏に乗て棹を指す。或は前栽の中に花を翫び、或は虫の音を聞て詠を吟じ、此の如く遊戯す。大王・后は、玉の簾を巻上て、此れを見る。宮の内の上下の人、数を尽して、此
- 第四第1話(38) 三昧座主の弟子、得法華経験の事 @text:hosshinju
- へ)あり。物の具飾り、みな玉のごとし。庭の砂子(すなご)、雪に異ならず。植木には花咲き、木の実結び、前栽(せんざい)には、さまざまの咲く花、色ことに妙(たへ)なり。義叡、これを見て、喜ぶことかぎりなし。 ... ニヱモイハヌ新ク作レル屋アリ。物具カザリ皆玉ノ如シ 庭ノスナゴ雪ニ不異植木ニハ花サキ木ノ実ムスビ前栽/n3l ニハサマサマノサク花色コトニ妙也。義叡是ヲ見テ喜フ 事カギリナシ。シバシウチヤス
- 1の11 人の有様をもこれらにて心得べし・・・ @text:jikkinsho
- 、御仏事を行はれけり。こと果てて出づるほどに、長月十日あまりのころなりければ、秋風身にしみて、御前の前栽に((底本「前栽み」。諸本により訂正。))鳴く虫の声、弱りゆく気色なる折しも、斉信中将((藤原斉信))、蔵人頭にておはしけるが、「金谷に花酔地、花は春ごとに匂ひて主(あるじ)かへらず」と詠じたりければ、聞... メニ御 仏事ヲ被行ケリ事ハテテ出ホトニ、長月十日アマ リノ比ナリケレハ、秋風身ニシミテ御前ノ前栽ミナ ク虫ノ声ヨハリユク気色ナルオリシモ斉信中/k33 将蔵人頭ニテオハシケルカ金谷ニ花酔
- 巻5第14話(50) 人の感ある和歌の事 @text:shaseki
- = 校訂本文 ===== 家隆((藤原家隆))の子息の禅師隆尊、坂東ここかしこ修行して、地頭の家の前栽((「前栽」は底本「前截」。諸本により訂正。))の桜を一枝折りて逃げけるを、主(あるじ)見付けて、「あの法師、捕らへよ」と、ことごとしくののしりければ、冠者原おはへてからめてけり。 禅師、不祥にあひて、
- 巻24第6話 碁擲寛蓮値碁擲女語 第六 @text:k_konjaku
- 」と云へば、其に下て入ぬ。見れば、前に放出(はなちいで)の広庇有る板屋の平みたるが、前の庭に籬結て、前栽をなむ有るべかしく殖て、砂など蒔たり。賤(あやしの)小家なれども、故有て住成したり。寛蓮、放出に上て
- 651 康保三年閏八月十五日作物所画所相分かちて殿の西の小庭に前栽を植ゑられけり・・・ @text:chomonju
- 聞集]] 草木第二十九 ====== 651 康保三年閏八月十五日作物所画所相分かちて殿の西の小庭に前栽を植ゑられけり・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== 康保三年閏八月十五日、作物所(つくもどころ)・画所相分かちて、殿((清涼殿))の西の小庭に前栽を植ゑられけり。右大将藤原朝臣((藤原師尹))・治部卿源朝臣((源雅信))・朝成朝臣((藤原朝成))... けり。 ===== 翻刻 ===== 康保三年閏八月十五日作物所画所相分て殿西 の小庭に前栽をうへられけり右大将藤原朝臣治 部卿源朝臣朝成朝臣中渡殿に候侍臣等後涼殿 の東のすのこに御次
- 第17段 またこの男をかしきやうにて得たる女ありけり・・・ @text:heichu
- がりて、月のおもしろかりける夜、かの女の家に行きて、「いつしか」と馬より下り走りて、庭を見入るれば、前栽(せんざい)のもとに、みな女ども交れり。 かかりければ、この男、をかしきやうに思ひて、歩み寄りてあれば、この女ども、うち騒ぎて、みな板敷に上りぬ。男は、「われに隠るべき人こそは」と思ひて、前栽の中に立ちやすらひけり。 かかりけるに、くそたち来けり。「わがもとに来るなめり」と、この男は見立て... そかに立てりける所にぞ、「などか、さてはものし給ふ。早う来や」と言ひたりければ、「今、参り来む。この前栽の、いとおもしろく、くまぐましき見るなり」と言ひてぞ立てりけるに、そこの法師のがり、間どもなく人やる
- 第19段 またこの男の家には前栽好みて作りければ・・・ @text:heichu
- 平中物語 ====== 第19段 またこの男の家には前栽好みて作りければ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== また、この男の家には、前栽好みて作りければ、おもしろき菊など、いとあまたぞ植ゑたりける。間をうかがひて、月のいと明きに、女ども集り来て、前栽どもなど見て、花の中にいと高きにぞ付けて言ひける。 行き難(が)てにむべしも人はすだきけり花は
- 巻8第27話(102) 四条大納言(歌) @text:senjusho
- は紀貫之の歌))の歌 からころも打つ声聞けば月清みまた寝ぬ人をそらに知るかな と詠ふ給ふに、前栽の方に、 北斗星前横旅鴈 南楼月下擣寒衣 といふ詩を、まことに恐しき声して、高らかに詠... 大 納言の哥 から衣うつ声きけは月きよみ またねぬ人を空にしる哉 と詠し給に前栽の方に北斗星前横旅鴈 南楼月下擣寒衣と云詩を実におそろしき 声してたからかに詠する物有誰はか
- 5 黄菊紫蘭咲き乱れたる前栽あると聞いて数寄の人々集まりければ・・・ @text:sesuisho
- [[index.html|醒睡笑]] 巻8 かすり ====== 5 黄菊紫蘭咲き乱れたる前栽あると聞いて数寄の人々集まりければ・・・ ====== ===== 校訂本文 ===== [[n_sesu... 『醒睡笑』TOP]] [[n_sesuisho8-089|NEXT>>]] 黄菊・紫蘭咲き乱れたる前栽(せんざい)あると聞いて、数寄の人々集まりければ、宿の主とりはやし、温め酒を二色(ふたいろ)((「二... isho8-089|NEXT>>]] ===== 翻刻 ===== 一 黄菊紫蘭咲みたれたる前栽あるときいて すきの人々あつまりけれは宿の主とりはやし あたため酒を二いろんなべにつ